お正月過ぎるとよく聞くことば「鏡開き」ですが、皆さんはこの言葉の意味を知っていらっしゃいますか?今回はこの鏡開きの意味や注意点などを簡単にですがご説明したいと思います。
そもそもなぜ、餅に鏡という字がつくの?
鏡餅という名前は、昔の鏡の形に似ていたことから来ています。
また鏡といっても姿見としての鏡ではなく、神具としての鏡です。
おもちのような丸い形をしています。
鏡開きとは?
鏡開きとは、お正月に神様や仏様にお供えしていた鏡餅を下げ、それを食べるという日本の風習です。
一般的には、1月11日が鏡開きの日とされていますが、地域や土日祝の関係で違うようです。
鏡開きの前に鏡餅は食べてはいけないと言われています。
なぜ、餅を食べることを開くというの?
鏡開きはもともと武家から始まった行事なので、鏡餅に刃物を使うことは切腹を連想させるため禁止でした。かわりに、手や槌などで割ることとしましたが、「割る」という表現も縁起が悪いので、末広がりを意味する「開く」を使って「鏡開き」というようになりました。
なぜ、鏡開きの前に鏡餅を食べてはいけないの?
お正月は、年神様をお迎えする行事です。
年神様は、家々に1年の実りと幸せをもたらすために、高い山から降りてくると考えられている新年の神様です。
その年神様の依り代となるのが鏡餅です。年神様がいらっしゃるあいだは食べてはいけません。年神様がいらっしゃる間を松の内といいますが、松の内が明けた11日に鏡開きをするのはそのためです。
鏡餅を飾っておくだけではダメなのでしょうか?
鏡餅は単なるお供えものというよりも、年神様が宿るところだと考えられています。鏡餅を開くことで年神様をお送りし、お正月に一区切りつけます。
さらに、年神様の力が宿った鏡餅をいただくことで、その力を授けてもらい、1年の一家一族の無病息災を願います。
供えて、開いて、食べてこそ鏡餅の意味があります。
現代の鏡餅での鏡開き
現在はあらかじめ小分けにされた餅をパック詰めした鏡餅が主流になりました。
しかし、お供え物が楽になっても、こどもに鏡餅の由来や意味を伝えることが大切でしょう。
鏡開きがおわったら、お雑煮やお汁粉にしてたべるほかに、かきもちする方が多いようですね。
出典 エンペラー通信より