百人一首恋の歌を厳選!その意味を現代に置き換えるなら?

百人一首といえば恋愛のイメージ?坊主のイメージ?なんかわかりにくかったけど学生の時に少しだけ覚えた記憶もあります。いろんな歌がありましたよね。最近では漫画ちはやふるの人気で、改めて百人一首を見直そうという方も多いのではないでしょうか?

今回はその百人一首の中から恋愛の歌をピックアップしてその意味を解説したいと思います。現代でいえば、どんなふうに例えられる歌があったのでしょうか?

 

恋の歌その1

忍れど 色に出でにけり わが恋は
物や思ふと 人の問ふまで       平 兼盛

(しのぶれど いろにいでにけり わがこいは ものやおもうと ひとのとうまで)

意味 隠していたけど、私の恋は顔色にでてしまった。物思いをしているのかと、人に問われるくらいに。。

解説 気持ちを誰にも言わずに隠していたのに、それを周りに指摘されてしまって困惑している作者の様子が伝わってきます。顔にでてしまうほど好きな女性のことを強く想う気持ちが表現されています。

現代の歌でいえば、槇原敬之さんのモンタージュを思い出します。
「思い出してみる君がどんな顔だったか。、、、冷やかし半分の友達の取り調べに余計にうまくいかない君のモンタージュ」このあたりがこの歌との共通点ではないでしょうか?

 

恋の歌その2

難波江の 葦のかりねの ひとよゆゑ
みをつくしてや 恋ひわたるべき     皇嘉門院別当

(なにわえの あしのかりねの ひとよゆえ みをつくしてや こいわたるべき)

歌の意味 難波の入り江の葦の刈り根の一節のように、短い旅の仮寝の一夜を過ごしたために
これから先のわたしの身をつくし、一生恋し続けることになるのでしょうか。

解説 ちょっと難解な歌です。昔貿易港があった難波という土地は、旅人を連想させるようです。その旅人との一夜限りの短い仮寝が、一生を費やすほどの恋になったことを悲しんでいます。ちょうど西野カナさんが会えなくなった元彼に会いたくて、会いたくてと歌っているのに似ていますね。


西野カナOfficial YouTube Channelより引用

百人一首の歌には、会いたいけれども、なかなか会えないという歌がとても多いです。
まさにこの西野カナさんの歌との共通点も多いのではないでしょうか?

 

恋の歌 その3

思ひわび さても命は あるものを
憂きにたへぬは 涙なりけり     道因法師

(おもいわび さてもいのちは あるものを うきにたえぬは なみだなりけり)

意味 恋に思い嘆いても、それでも命はあるのに、辛さに耐えきれないのは涙なのだなあ。。

解説 この歌は、恋人が冷たいことを嘆いた歌です。この辛さに命はかろうじて絶えているけれども
涙は耐えきれず流れていく様子を描いています。恋人とうまくいかない作者の悩みが伝わってくる歌です。
サウダージは、別れの歌ですが、「涙が悲しみを溶かしてあふれるものだとしたら。。。」
この部分に共通点を感じます。


ポルノグラフィティOfficial YouTube Channelより引用

 

まとめ

この他にも百人一首の恋の歌はたくさんありますが、その大半の歌が恋人に会えない嘆きを歌っています。
男女が常に一緒にいられないのが当たり前の時代に、相手のことを切なく想う歌が、選ばれているのです。
いつの時代も、男女が相手を想う気持ちは同じだと、読めば読むほど伝わってきます。
皆さんも百人一首で自分にあった恋の歌を探してはいかがでしょうか?