あれは、4年前のことである。突然の大腸憩室炎の宣告。
その入院生活を振り返りながら、大腸憩室炎という病気を私なりにご紹介したいと思う。
お腹、特にみぞおちの下からへその上にあたりが張ったような感じがした。
ただ、それが仕事にならないほど痛むわけでもなく、「あれ?なんかいつもと違うなあ。でもほっとけば治るでしょ。」その程度にしか思わなかった。
ただ、便はいつものようには出なかった。出てもまるっこいものがぽつぽつという感じだった。
「久しぶりに便秘かな。。」その程度にしか思わなかった。
激しい痛みもなかった。人によっては相当痛むこともあるらしいのだが。。
大腸の病気は今まで皆無だ。年齢は35歳。便秘も小学生以来していない。
普段便秘とは無縁の生活。どちらかといえば、乳製品のとりすぎで下痢ぎみになることの方が多かった。だが、手でお腹を押すと少し痛む。。
そして何日か経った日の朝、「あれ?今日も痛むぞ。。おかしいな。」
ちょうどインフルエンザが流行っていたころ。発熱もあったので、検査ついでに
内科でお腹も診てもらうことにした。
先生は私のお腹を押したりなどして診察をはじめた。
一応CTもとってみましょうと言われた。その時の診察は血液検査とCTだった。
しばらくしてくだされた診断は
「大腸憩室炎」
聞きなれない言葉に、困惑した。
先生がおっしゃるには「このまま放置すると、腹膜炎になります。そうなると腸が破れ人工肛門になってしまう可能性もでてくる。すぐ入院した方がいい。」
まさか、ただお腹が張っているだけでそんなことはないだろう。
それが最初に思った素直な感想だ。
こんな質問もしてみた
「通院じゃ治せませんか?」
先生の答えはこうだった
「自宅で絶食。毎日点滴を打ちに病院にこれるならいいよ。」
これは入院しろということだろう。ご飯を食べずに、点滴生活など無理に決まっている。
考えてみたが自宅で絶食などまず無理。そしてその日のうちに私は入院した。
大腸憩室炎の症状の振り返り
大腸憩室炎の症状・兆候
・お腹が張る(押すと痛む)
・便秘になる
・発熱
これだけの症状では、他の病気の可能性もありますが、私はこの3つの症状が同時にでました。
調べてみると憩室炎ではまだ初期の方で、比較的症状は軽い方だといえます。
Q&A 大腸憩室炎入院中の治療、食事 入院期間は?
それでは、実際に私の大腸憩室炎での入院期間、食事、入院費用などをまとめてみます。
入院期間は?
入院期間は2週間でした。
治療内容は、最初の一週間は、絶食にあわせて抗生剤の点滴治療。
お茶や水はのんでもよいとのことでした。
入院中の食事は?
最初の7日間は、絶食です。
お水とお茶はOKですが、口から何か入れることは禁じられ、栄養は点滴でとることとなります。
1週間が経過するとおかゆごはんがでました。(おかずあり)
(1週ぶりのごはんの味は一生忘れることのできないものとなりました)
大げさですが、1週間食事をとらないというのは想像以上のつらさです。
退院後は、普通の食事をとっても大丈夫ですが、大腸に便がたまらないように意識した食事をとりました。
そのため、野菜や乳製品などをとりました。
入院費用は?
2週間の入院のトータルは、健康保険適用で10万円ほどでした。
その時、医療保険に加入していたので、負担はそれほどでもなかったのですが、
保険のありがたみを知る結果となりました。
手術などはあるの?
また、私のような軽度の大腸憩室炎では開腹や内視鏡手術などはありませんでした。
退院前に血液検査。退院前にも血液検査があります。
また、退院後に大腸内視鏡検査があります。
原因はどこに?
大腸憩室炎のはっきりした原因はわからないようですが、食事の欧米化が原因のひとつと言われています。
40歳を超えると増え始める病気だそうです。
私は35歳で経験しました。憩室自体は加齢とともに大腸にできるので問題ないそうですが
そこが炎症を起こすと入院治療が必要となります。
病気の進行は自分ではわかりません。
退院後は?
再発もあるこの大腸憩室炎。
退院後に内視鏡検査つまり大腸カメラで腸の状態を確認します。
大腸カメラが初めての方は、意外に辛い前準備に困惑するかもしれませんね。
お医者さんからは、今後野菜などを含めたバランスの良い食生活をするように言われます。
また、便をためすぎないようにと指示がありますので、今後排便はこまめにいくようにしましょう。
そして、直近での健康診断で行われるバリウムを使った胃の検査は、バリウムが大腸内でかたまる
リスクからうけることができません。
問診の際には大腸憩室炎にかかったことを申告しましょう。
まとめ
あまり名前を知られていないこの大腸憩室炎ですが、有名人でいえば2016年、玉置浩二さんが
この病気にかかり入院されました。大腸に憩室ができること自体は、大腸憩室症といいますが、憩室症は加齢とともに起こるので特に問題はないようです。
しかし、憩室の中が炎症を起こすことで大腸憩室炎となり長期にわたる治療が必要となります。
皆さん、野菜などを多く食べ腸内環境には気を配りましょうね。