ストレスと病気に因果関係があると思っていませんか?

ストレスの多い社会です。毎日の生活でストレスを感じない日はありません。このままでは病気になる!と思うこともしばしばです。ストレスによって、高血圧や心臓病、うつ病、胃炎、胃潰瘍などの病気が増えるのことは間違いありません。しかし、ストレスは必ず病気につながっているのでしょうか?実はそうとも限らないようです。

ストレスチェックの仕方は様々です。最近では企業もストレスチェックシートを採用しはじめました。
しかしながら、大半の方がストレスを感じるとチェックをいれてしまうのでは?効果はあるのか?
とやや批判的な声もあります。

ストレスとはいっても、人によってストレスと感じる部分は違います。
例えば、マイカー通勤で自動車を長時間運転することにストレスを感じる人もいれば、逆にドライブ好きの人は通勤時間がストレス発散になっている人もいるのです。ストレス計測とは、実は難しいものなのです。

このような中、ストレスと病気の関係を調べるのに、米国の看護師を8年間調査して、乳がん発症との関係を調べた実験があります。ストレスの内容を「仕事はきつい?」、「ペースは速い?」「上司はうるさい?」
などに分けてその程度を答えていくというものです。

この結果、乳がんになった看護師の割合は、ストレスの度合いとは全く無関係という結果が得られました。

さらにもう一つの実験が行われました。
約2000人の男性を対象に20年間、心臓病などによる死亡率とストレスとの関係を比較したものです。
今回は、仕事内容のストレスチェックではなく、健康やお金についての調査でした。

今回の結果もストレスの程度は、病気による死亡率には影響しないとのことでした。

ストレスが一部の病気に直結することは間違いありません。
しかし、ストレスが死亡率に直結するかといえばそれは間違いです。

ストレスのない状態は一見心地良いものですが、認知症などの発症を促してしまうという声もあります。
健康維持にとって、ストレスは良い面、悪い面があります。命に関わるほどのないストレスは気にしすぎないのが一番と言えるでしょう。