カンボジアと聞くと、アンコールワットなどの世界遺産を思い浮かべる方が多いと思いますが、時の人となった元日本人もいます。そう、猫ひろしです。彼はマラソンでオリンピックに出場するために、日本国籍を捨てて、カンボジア国籍を取得し、今年念願のリオオリンピックに、カンボジア代表として出場することができたのです。
彼がとった行動に対しては、日本国内外で賛否両論の意見がありますが、この記事では、カンボジアでの猫ひろしについて、カンボジアのマラソン競技事情などとあわせて紹介していきたいと思います。
猫ひろしはカンボジアで有名なのか?
まずはじめに、カンボジアでの猫ひろしの評判を取り上げてみます。単刀直入に申し上げるなら、一部の人たちや地域を除いて、猫ひろしを知っている人はほとんどいません。なぜならカンボジアにいる間、彼はマラソンの練習をメインに行っており、テレビ出演があるわけでもなく、芸人として活動しているわけでもないからです。
もちろん、イベントに参加したり、チャリティー活動の一環でテレビに出演したりということはありますが、そこまで頻度は多くありません。つまり日本ほどの知名度はないということです。
また、街中で彼に出会ったとしても、小柄な体格以外、大きな特徴があるわけでもないので、普通のおじさんで終わってしまうのでしょう。そもそも、カンボジア自体、マラソンどころか、スポーツ全体において発展途上なので、各選手のレベルが、世界レベルに到達しているわけではありません。
もしかすれば、カンボジアのマラソンというスポーツが開花するには10年単位での時間が必要なのかもしれません。加えて、マラソンという競技自体あまり国民に認知されていないように感じます。現地の人々は、マラソンというよりもジョギングなどの軽い運動をするのは好きですが、42キロもの距離を走るマラソンにはそれほど興味を持っていないように思います。
結論 猫ひろしはカンボジアにおいて
カンボジアのこのような事情も重なり、猫ひろしはカンボジア国内の一部を除き、全くの無名であり、知られていないのが現状です。ですから、日本人が突然帰化してマラソンのオリンピック枠をひとつ取った!などと大きくとりあげれられてもいないのが現実のようです。
これからのマラソン競技の発展に期待
しかし、一部の人たちの間(主にマラソン競技者や代表枠を争った人たち、その関係者)では、彼はスターのような存在であり、カンボジア人に良い刺激を与える存在となっていることでしょう。互いに励まし合いながら、厳しいトレーニングを積み重ね、いつか、猫ひろしのようにオリンピックに出るという希望や夢を、若者をはじめ、マラソン競技者に与えることができるのも、オリンピック出場経験者にしかできない仕事なのかもしれません。
カンボジアでも国際ハーフマラソンが1年に1度開催されていますし、新たな大会が誕生するかもしれません。そういった意味で、カンボジアにおいてマラソンはこれから発展していくのでしょう。
カンボジアでもっとマラソンがメジャーな競技になった時、猫ひろしの達成してきたことがカンボジア人の中で語り継がれていくのかもしれません。