ふぐといえば冬の風物詩となっています。おいしいお鍋やお刺身でお正月を迎えたりするご家庭もあるのではないでしょうか?。また、高級食材としても知られ、その風味がくせになる人も多いとか。しかし、忘れてはいけないのはそのふぐ毒のこと。ふぐには毒があるから気を付けないと。。。とはいっても、いったいふぐの毒はどの部位にあるのでしょうか?
ふぐはどこに毒があるの?
厚生労働省によれば、ふぐの毒は肝臓のほか、一部の皮や精巣、卵巣などにも含まれているようです。
ふぐの毒って、そんなに危険なの?
天然ふぐの場合、青酸カリのおおよそ1000倍にあたる毒性をもつといわれています。
その毒性の強い成分は、テトロドトキシンと呼ばれています。
ふぐ自体にもともと毒があるわけではなく、微量の毒をもつ貝やヒトデなどを食べ、肝臓に毒を蓄積しているとの研究結果があるようですが、詳しい仕組みは不明となっています。
ふぐ食中毒はどれくらいの人がかかる?
2005年から2015年の10年間で、356人がふぐ食中毒になっています。
そのうち10人の方が残念ながらお亡くなりになられたそうです。
ふぐは無毒化できるの?
陸上の水槽と、殺菌した海水を使い、毒のない餌で養殖すれば、トラフグの肝に毒はなくなると言われています。しかし、ふぐの毒がどのようにしてできるのかが、完全には解明されていないため、この方法に疑問を持つ声も多いようです。
食品衛生法ではどうなの?
食品衛生法上では、食品や添加物に有毒の疑いがあっても、厚生労働省が人の健康を損なうおそれがないと認めれば提供してもよいという例外規定がありますが、基本的にはふぐの肝は食品衛生法において、販売が禁止されています。
ただ、以前話題になりましたが、客の求めに応じてふぐ肝を裏メニューとして提供している料理店があるというのも事実です。それは競合店との差別化となるため料亭などではひた隠しにしているところもあるとか、ないとか。。。
まとめ
ふぐの肝は美味なため、その利用に関して県や団体により意見が分かれるようです。
積極的に観光名物のひとつとしたい県もあれば、100パーセントの安全性が確認できるまでは食用にはしないと断固反対する県、団体もあります。
ふぐの安全性については、全検査をすれば良いのでは?という意見もありますが、やはり命にかかわることですので、そこには慎重にならざるを得ないでしょう。正しい使用に期待したいですね。