コラーゲン鍋は効果なしと言える理由、根拠とは?

GREEN20160902294716_TP_V

冬の到来です。お鍋がおいしい季節がやってきました。

しかし、今回のテーマは、コラーゲン鍋は、効果なしという少々残念なテーマです。

私も、すき焼き、もつ鍋、鴨鍋など、鍋料理は全部好きです。

(一部辛いキムチ鍋は微妙ではありますが。)

しかし今回は、最近季節料理の人気メニューとなってきている「コラーゲン鍋」について調べることにしました。

 

コラーゲン鍋のイメージ

皆さんは、コラーゲン鍋にどのようなイメージをお持ちでしょうか?

私は、奥様達が集まって、お肌の評論会をするイメージがあります。

その名前通り、コラーゲンがたっぷり入っている食材をふんだんに使用しているのでしょう。

何となくですが、肌がつるつるになるイメージです。まさに食と美容が合わさったマダムの食べ物という感じ。

でも、コラーゲン鍋って本当のところどうなんでしょうか?

効果はあるんでしょうか?

 

コラーゲンって何?

コラーゲンは動物の皮膚、腱、骨などに含まれるたんぱく質のひとつです。

ちなみに、アミノ酸が糸状に組み合わされていて、熱を加えて変性させたものがゼラチンです。
十分に加熱調理されたコラーゲン、つまりゼラチンは体内で酵素によって分解され、吸収されます。

ゼラチンを人工的に分解したものはコラーゲンペプチドと呼ばれます。

このコラーゲンペプチドという言葉は聞いたことがあるかもしれませんね。
そう。サプリメントの原料として利用されているため、皆さんが一度は聞いたことがある言葉なのです。

 

コラーゲンと肌がきれいになることの因果関係

ここで知ってほしいのは、コラーゲンの多い食品と、肌がきれいになるという因果関係を調べた研究はひとつもないということです。

意外に思われるかもしれませんが、実はそういった研究全くされていません。

 

それは嘘だろ。。と思われるかもしれません。

しかし、そのかわりに、コラーゲンペプチドの研究は過去行われていました。
現在のコラーゲンの神話はこの研究成果からきているものと思われます。

 

しかし残念なことに、コラーゲンペプチドが人の肌に与える変化を調べた研究ですら、世界で2例のみしかないそうです。

その実験結果の一つでは、コラーゲンペプチドにより肌の弾力性が少しだけ増す。と結論づけています。

こういうのも何ですが、コラーゲンでの検証結果が全くない状況。。
また、コラーゲンペプチドの実験ですら、世界で2件しかない。。。

このような状況なのです。

 

このわずかな研究の結果、コラーゲンペプチドのお肌に対する効果、その効果は50歳以上の女性に限定されるそうです。

また、保水性や水分蒸散量などの計測値には差がなかったと報告されています。

 

2つしかない研究の、もう一つの研究結果は、分析方法に疑問が残り、特定の商品が用いられているなどといった不自然な点が多いことから、信頼性に欠けるとのことです。

 

コラーゲン鍋は効果なしと言える理由、根拠

 

つまり、コラーゲンたっぷりのお料理を食べて、つまりコラーゲン鍋を食べて、美肌になるという科学的根拠はないということです。

さらに悪いことをいえば、もし肌がつるつるになったと感じたとしたら、その原因は、カロリーの高い料理を食べすぎて皮膚の代謝が過剰になっただけの可能性すらあります。

 

コラーゲン鍋のようなおいしいお料理をみんなで食べると、とても楽しいものです。

しかし、美容によさそうなコラーゲンだからといった、イメージだけで食べ物を選んでしまうと、ただのカロリーの取りすぎになりかねません。

正しい知識を身に着け食材を選んでいきたいものですね。

 

参考文献 熊本日日新聞より