メタンハイドレートという言葉を最近聞くようになりました。いったいどんなモノなのでしょうか?わかりやすく解説してみました。
メタンハイドレートってどんなもの?
メタンハイドレートは燃える氷と呼ばれています。
火を近づけると燃え、燃えたあとは水しか残りません。
実は氷ではなく、低温また高圧の環境で、水分子でできた「かご構造」の中に、「メタン」というガスが入ったものです。
1立方メートルを分解させると、約160立方メートルものメタンを得ることができます。
そもそもメタンって何ですか?
炭素原子1個と水素原子4個の化合物で、都市ガスの主成分です。
有機化合物が熱や微生物により分解されてできると考えられています。
メタンは、地球温暖化の原因となり、二酸化炭素の25倍の温室効果があります。
石油や石炭と同じ化石燃料ですが、燃やすときに発生する二酸化炭素は、石油や石炭より少ないです。
メタンハイドレートはどこにあるの?
低温で高圧の場所にあります。
例えば、1気圧の環境では零下80度以下、温度が零度では23気圧以上でないと存在できません。陸上では、カナダ北西部にあるような永久凍土層に存在します。地下数百メートルまで温度は零度以下で、地層の重みで圧力が高いためです。
日本にメタンハイドレートはあるの?
日本に永久凍土はありませんが、水深500メートルより深い場所の海底面の下に、低温高圧の環境があります。そうした環境の日本周辺の海底にメタンハイドレートがあると推測されています。
日本のメタンハイドレートは採掘できるの?
太平洋側では海底の下深くに、「砂層型」が存在し、圧力を下げてガスとしてでてくるものを採取する方法が研究されています。2013年に愛知県沖で試験採掘をしましたが、ポンプに砂がつまり失敗しています。
日本の太平洋側以外の場所での採掘の可能性は?
日本海側では海底近くにあり、「表層型」と呼ばれています。
直径数百メートルから数キロメートルの柱上のメタンハイドレートが海底深くに延び、新潟県上越沖の地点では、メタンガス換算で約6億立方メートルあると推定されています。
同様の地点では、1700か所以上確認され、国などでは採掘方法を検討しているようです。
現在もメタンハイドレートの利用にむけて研究が進んでいます。
今後のメタンハイドレートの採掘の進行に期待したいと思います。
また、ぜひ資源国日本という名前を世界にとどろかせてほしいところです。
参照 熊本日日新聞より