自動車の燃費表示の新基準は実走行により近くなる?

少し前のお話。某自動車メーカーさんが燃費の表示を実際よりも良く表示して問題になりました。また、実際よりも悪く表示するメーカーさんもいたりと、この燃費表示というものは非常にあいまいなところがありました。

かくいう私も、カタログじゃ○○キロだけど、実際は○○キロぐらいだよねー。といったような話をよくします。新車の燃費を調べても、実燃費という言葉が登場するくらいですから、この燃費表示には問題があるなと以前より思っていました。

そんな中、国土交通省及び経済産業省は、自動車メーカーが乗用車のカタログに掲載する燃費に関して、市街地、郊外、高速道路の3種類の走行を想定した数値と平均値の4種類表示を義務付けることを決めました。

現在メーカーさんが提示している燃費は、平均値のみが掲載されていますが、実際の燃費は1割から4割悪いとの指摘を受け、実走行に近い数値の表示を目指すとのことです。

メーカーは、2018年10月以降の新型車からカタログでの表示が義務となります。

対象となるのは、ガソリン車、ディーゼル車、ハイブリッド車です。
メーカーにもよると思いますが、早期にこの表示を導入するところもあると思います。

 

 

では、今回の4種類の区分けを簡単に見てみましょう。

市街地

市街地とは、信号や渋滞の影響を受けた上で低速で走る場所を指します。
燃費の悪化が予想されます。街乗り中心に活動される方が参考にされるべき数値です。

郊外

信号や渋滞の影響があまりない場所です。
市街地よりは燃費は良くなります。田舎にお住まいの方が参照にするべき数値でしょう。

高速道路

その名の通り、信号、渋滞を全く考えずに高速道路を安定走行した場合の数値です。
業務用など、移動距離が長い方が参考にする数値となるでしょう。

この3つに加えて、これらの数値から算出した平均値も掲載し、合計4つの数値を基にユーザーは燃費を知ることができます。

 

現在のカタログ燃費は、国がさまざまな速度での走行を想定した測定結果から平均値のみを算出して表示しています。新表示では、走行状況に応じた燃費がわかりやすくなり、ドライバーが使用条件にあった車を選びやすくなるメリットがあります。

また、新表示によってこれまでメーカーまかせでした燃費測定方法が厳密になるため、以前のような不正を防止する効果も期待されます。

新燃費表示が楽しみですね。