エンゲル係数という言葉をご存知でしょうか?
エンゲル係数とは、家庭で使うお金のうち食費の割合を示す数のことです。
例えば、、
我が家では、月に15万円を消費として支出します。
その中で食費は一日あたり2000円。つまり6万円かかっています。
この場合、6万円を15万円で割り、、0.4
エンゲル係数は40%ということになります。
今回のテーマは、このエンゲル係数が2016年の調査で25.8パーセントと29年ぶりに高い数字となった理由を考えます。(支出の4分の1が食費ということ)
食費は必ず使うものですよね。ですから、一般的には節約しにくいと言われます。
収入が少ない人ほど、趣味などに使えるお金がなく、エンゲル係数は高くなる傾向があるというわけです。
つまり、上の我が家の例ですが、月6万円の食費は節約しずらいものですよね。もし、全支出が12万円だとしたら、エンゲル係数は50パーセントとなります。支出の半分が食費になっている状態です。
エンゲル係数は高くなればなるほど、趣味にまわせるお金がないということですから、豊かさの目安とされてきました。それはエンゲル係数は低いほうが豊かであるとされてきたのです。
日本の家庭では、生活が苦しかった第二次世界大戦から、次第に車を買ったりおしゃれをしたりする余裕ができてきました。
これにより、エンゲル係数は下がり続け、2000年代は、23パーセントで推移していました。近年また上がり始め、その上がり方はとても急になっています。
エンゲル係数が上がった原因として、
①食料品が値上がりしている
②お惣菜やお弁当を買う人が増えた(自炊しないことが多くなった)
③外食を楽しむ人が多くなった。
この3つが大きな理由と言われています。
ただ、私が思うには、食料品の値上げはエンゲル係数の急な上昇に大きくはつながらないと予想します。というのも、食料品が値上がりすれば代替品やなどに走り、食費をコントロールすることが多くなるからです。
②の、お惣菜やお弁当の購入が増えたというのは、コンビニの増加からも当てはまる部分が大きいかと思います。最近のコンビニは夕食の買いもの主婦から一人客、さらにはお年寄りまで幅広い層をターゲットとしているためです。
③の外食を楽しむことが多くなったことも、エンゲル係数を上げた大きな要因と思えます。
とはいっても、外食する目的は空腹を満たすだけではないからです。家族のひとつのコミュニケーションの場所として、食べるだけでなく、語らいの場としてまた、イベントのひとつとして外食を選択している場面が増えたと予想しています。
まとめ
エンゲル係数が再び増加し始めた原因のひとつはライフスタイルの変化だと思います。
それは、エンゲル係数が高くなったから豊かでなくなったと判断するのではなく、コンビニなどのお弁当が当たり前になり、外食にあえてお金をかけて楽しむひとが多くなったということがいえるのではないでしょうか?