車中泊の際に、冷暖房は入れておくべきか、切っておくべきか?

車中泊の際に、冷暖房は入れておくべきか、切っておくべきか?

 

あなたは車中泊の経験がありますか。車で旅行することが好きな方ならその経験があるかもしれません。そうでなくても、最近はシートをフルフラットにできる車も増えているので、試しに一夜を過ごしたことがあるかもしれません。そんな時、ふと疑問に思うことがあります。それはエンジンをかけっぱなしにしておいても問題ないのか、冷暖房を常時入れておくのかというものです。そこで今回は、車中泊の際の冷暖房事情に注目してみたいと思います。

 

バッテリー充電の仕組みを知ることは大切。

まず、この答えを得るために、車の仕組みについて触れておきたいと思います。エンジンを切っている状態で、オーディオをかける、パワーウインドウを使う、車内灯を付ける、エンジンをかけるなど、これらの動作はバッテリーからの電気を使用しています。当然、バッテリーがなくなれば、エンジンはかかりませんし、電気系統も使えなくなります。逆にたえずバッテリーに電気が蓄積されていれば、エンジンを切っていても、電気を使用できます。通常、走行時にバッテリーは充電されるため、バッテリーの寿命が来たり、発電機の故障がない限り、バッテリーには十分な電気が蓄えられています。しかし、アイドリング状態にあると、走行時と同じ量の電気を充電することができなくなります。そのため、アイドリング状態を続けていると、発電量が消費電力を下回るため、徐々に充電が減っていくのです。

 

こういったことを考えると、アイドリング状態を続けていても、冷暖房やオーディオを使用し続けるなら、電気消費量が多くなるため、バッテリーが上がってしまう可能性は十分に考えられます。また、本来エンジンは走行することを目的として設計されていますので、長時間のアイドリングはエンジンにも負担をかけるということも覚えておきたいものです。なにより、停車している間ずっとアイドリングしていることは周りへの迷惑になりそれが原因でトラブルに巻き込まれる可能性もありますので、極力避けていきたいものです。

 

冷暖房を入れる前に、しっかりとした対策を。

それで、長時間アイドリングを続けたり、冷暖房をかけっぱなしにするのではなく、ある程度の時間を決めて冷暖房を入れるとよいでしょう。車内の暑さ対策のために、サンシェードや日よけを車内に設置し、車内に太陽の光が入ってくるのを防いだり、すべてのドアを開けてから、一つのドアの開閉を10回程度行えば、熱気が風に押し出されて外に逃げていきますので、エアコンの使用時間を減らすことができます。寒さ対策としては、ブランケットや毛布などを数枚余分に持っていき、羽織ったり、窓を覆うなどして冷気に体が触れないようにしておくのもよいでしょう。また、カイロを多めに準備しておき、服や寝袋、毛布の中に仕込んでおくなら、ある程度の温かさを保つことができます。
今回は、車中泊の際に冷暖房を入れっぱなしにしておくのか、ずっとアイドリングしておくのか、という点をまとめてみました。まずは、暑さ、寒さ対策をしっかりと行い、我慢できなくなった時にエンジンかけたり、冷暖房を使用するなら、車にも環境にも周りにも、エコな一夜を過ごせるでしょう。